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神と誤解を恐れないリザーブドインスタンス (RI) 解説

AWS理解したい系男子のishidoです。

ずっと曖昧な感じで済まそうとしていたEC2のリザーブドインスタンス(RI)について学んだので大分端折る、どころか真ん中も飛ばす感じで解説したいと思います。

僕と同じリザーブドインスタンス難民の方々の理解のとっかかりになればと思います。

 

まず一番重要なところ。

EC2は従量課金である

EC2は使った時間だけお金の発生する、従量課金です。

インスタンスがあっても停止していれば0円です。

リザーブドインスタンス(RI)はオプションである

そもそもリザーブドインスタンス(以下RI)とは、ですが、

RIはEC2使用時の料金を割り引いてくれる一つのオプションです。

付けても付けなくても大丈夫です。

もちろん、付けない方がお得な場合もあります。

RIで何でお得になるのか

RIは前金を納めることによって一定の期間のEC2の料金(従量課金分)を値下げするオプションだからです。

RIで決めるべき点は3点

期間、プラン、インスタンスタイプの3点を決める必要があります。

RIの「期間」は2種類ある

あえてもう一度言おう。

「RIは前金を納めることによって一定の期間のEC2の料金(従量課金分)を値下げするオプションです。」

ですので、RIを付ける時には利用する期間を選ぶことになります。

現在は1年間 or 3年間のどちらかから選びます。

1年にしようが3年にしようが従量課金なので、使わなければ料金はかかりません。(ただし、後述の重度使用を除く)

RIの「プラン」には3種類ある

RIには様々な利用方法の方がお得になるように、3種類のプランがあります。

その名も「軽度使用」、「中度使用」、「重度使用」です。(分かりやすいなぁ・・w)

軽度使用とは

あまりEC2を立ち上げっぱなしにしないECO☆な方のためのプランです。

想定としては、お仕事中のみ開発環境として立ち上げるような利用方法でしょうか。

前金と割引率は共に少なめ

年間の22%~60%程度利用する方にはお得なプランとなっています。日換算では80日~219日、時間換算では、1年を通して平均5.2h~14.4h使う方ですね。

中度使用とは

中度といいつつ実は結構ヘビーユーザ向けな感じなプランですw

想定としては、半年以上に渡るキャンペーンサイトを立ち上げる、とかでしょうか。

前金と割引率は共にお高め

こっちは年間の61%~84%程度利用する方にはお得なプランとなっています。日換算では222日~306日、時間換算では、1年を通して平均14.5h~20.1h使う方ですね。

重度使用とは

最後にこれは年間の85%以上利用する方にはお得なプランとなっています。

想定としては、WEB/APサーバとして24h, 365days利用するような場合でしょうか。

日換算では310日以上、時間換算では、1年を通して平均20.3h以上使う方ですね。

 

実は重度使用だけ少し特殊になっていまして、軽度、中度プランの料金計算が「割引後の料金×EC2利用時間」となっているのに対して、重度では「割引後の料金×利用期間×24hとなっています。つまり、重度使用では、利用時間に関わらず、利用期間中は常に100%使用したものとして課金されます。

 

軽度、中度 = 従量課金

重度 = 定額課金

 

ということになります。

 

(上記軽度、中度、重度で書いたお得%、日換算、年間平均利用時間は m1.midiumで計算したものです。インスタンスタイプによって何%以上使用すればお得になるかは変動します。)

RIは使用するEC2と同じ「インスタンスタイプ」を選ばなくてはならない

t1.micro用のRIを、m1.smallのインスタンスに利用することはできません。使用するインスタンスタイプごとに前金が変わってきてしまうので当たり前といえば当たり前なのですが。

RIはアカウントに紐付くオプション(権利)である

EC2では好きなだけインスタンスを立ち上げることが出来ますが、RIはインスタンスに紐付くオプションではなくアカウントに紐付くオプション(権利)です。ですので、インスタンスをいくつ作っても消しても消滅することはありません。

RIを適用する際のなんたらは特に必要なく、持っている権利と合致したインスタンスが立ち上がった場合に、自動でamazonが紐付けて割引後の料金で計算してくれます

RI利用期間中に価格改定があってもお値段そのまま

 現在(2014/04/10)までにAWSは42回の値下げを発表していますが、RI利用期間中に起きた価格改定の結果は反映されません。ですので、明日値下げするよ!といった告知が中の人からあった場合はほんの少し辛抱しましょう。

RIは売れる、買える

実は要らなくなったRIは売ることが出来ます。

EC2 RI Marketplaceという公式闇市があるのです。

1年間のキャンペーンサイトが3か月で終わっちゃったとかね。

余ったのは売ってしまいましょう。

ただし、米国の銀行口座が必要だそうなので、個人には敷居が高い・・。

 

しかして、自分が売れるものは誰かも売っているということです。

最初に1年 or 3年から選ぶべし。と言いましたが、これはamazonが公式で出している新品期間のものです。

ですので、amazonが出している1年、3年以外にちょうどいい中古期間があったらそれを買うのもアリです。

買うときには米国の銀行口座はいらないはず。・・はず。

 

 

お疲れ様でした。以上がRIの概要です。

なんとなく分かった気になれたのではないでしょうか。

ちなみに、こんな分かりにくい説明を延々と読まなくても以下のスライドを見ると全てわかります。神スライドです。

最初に出したら読んでもらえないから、最後に出すよ!!www

 
識者の方、間違いなどありましたらつっ込んで頂けるとありがたいです。